一般的な塗料は、アクリルやウレタンを主成分とする有機塗料が使われることが多いですが、長持ちするという観点では、無機塗料を使用した方が適しています。
今回は、無機塗料について、それを使用するメリットとデメリット、無機塗装がおすすめな人、無機塗料の塗装が難しいとされる問題点、従来の弱点「ひび割れしやすい」を克服した究極の無機塗料について、ご紹介いたします。
無機塗料とは?
無機塗料とは、「無機物(炭素を含まないもの)」を配合して作られた塗料のことを指します。「無機塗料」は、セラミックやケイ素を主成分としつつも、有機物を混ぜて建物の塗料として使えるようにしたものを指します。
一般的な塗料は、アクリルやウレタンのような「有機物(炭素を含むもの)」で作られた樹脂を主成分としています。
有機樹脂は柔軟性に富んでいて、紫外線によって劣化していく傾向があります。
一方で、無機物100%の塗料であれば半永久的に劣化を防げますが、材質が硬く、建物に塗るには適していません。そのため、「無機塗料」と言っても、有機物は少し含んでいます。
無機塗料のメリット
無機塗料は、主に以下の4つがあります。
・20年以上ほどもの高い耐候性(紫外線からの耐久性)がある
・カビやコケが繁殖しにくい
・汚れがきれいに落ちやすい
・燃えにくい
まず、無機塗料の耐候性が極めて高く、20〜25年ほどの寿命で非常に長持ちします。有機塗料の主成分であるアクリルの3〜5年、ウレタンの8〜10年よりもはるかに長く、5000時間紫外線を照射し続けても、光沢が90%以上保たれるほど、紫外線の劣化をしませんでした。
また、無機塗料には、カビ・コケ・藻の生えにくい性質といったものもあります。これは、カビやコケの栄養素となる有機物の含有量が少ないからです。景観だけでなく、カビやコケが根を張ることで起きる耐久性の劣化も避けられ、建物自体の保護にも十分つながります。
さらに、無機塗料は「親水性」を保っているため、表面についた汚れと塗料の間に雨水が流れ込みやすく、汚れが落ちやすいです。
そして、無機塗料は、耐火性が高く、近隣の火事から燃え移ってしまうのを防ぐこともできます。
無機塗料のデメリット
無機塗料を使用することのデメリットは、主に以下の3つが挙げられます。
・費用が高い
・専門的な職人の知識や技術が必要となる
・無機塗料の質も幅広い
まず、無機塗料を使用することのデメリットとして挙げられるのは、高機能で長く持つ一方で、費用が高いことです。1平方メートル当たりの単価相場でも4,300〜5,500円ほどします。これが建物全体の工事となると、その差は数万円から十数万円にまで上る可能性があります。
塗装工事そのものに、そもそも職人の技術や知識が必要になります。
そのため、品質の良い無機塗料であっても、それに適した施工方法を取らないと、下地処理が不十分で耐久性が落ちてしまうこともあり得ます。
さらに、シリコン樹脂の塗料に数パーセントだけ無機塗料を入れただけでも、無機塗料と表記が可能なため、想定していたものよりも耐久性が著しく低いことがあり得ます。
良い無機塗料を選ぶためにも、促進耐候試験や屋外暴露試験などの紫外線からの耐久試験の結果が掲載されているかどうかも確認しましょう。
無機塗料はこんな人にオススメ
無機塗料は耐久性が高く、長持ちしやすいため、塗装替えの間隔を伸ばすことができます。
その特徴のもと、無機塗料を使うのにおすすめなのは以下のようなタイプの人です。
・長持ちする塗料を使いたい
・自分の建物をきれいな見た目で保ちたい
・塗装回数を抑えたい
・メンテナンスの手間とコストを極力減らしたい
長持ちする塗装を使うとなると、耐候性のあるものを使う必要があります。無機塗料は、紫外線に対して有機塗料よりも耐久性(耐候性)が高くなります。
また、耐候性だけでなく、親水性があり、汚れが落ちやすい上に静電気も帯びにくいため、塗装回数が少なく済みます。
そのため、頻繁にメンテナンスしたくない人にとっても無機塗料は向いています。
無機塗料は塗装が難しい?
無機塗料を塗装するときに、無機成分の配合率は製品によって違いがあり、建物によっては適さないものがあるため、注意が必要です。
また、他に考えられる無機塗料の注意すべき点として、塗膜が硬いため、下地が割れやすい材質や地震での揺れが大きい場所にも適さないです。
特に、無機塗料は木材には向かず、塗装しても塗膜ごとに割れてしまう可能性も高いです。そのため、柔軟性のある成分と混ぜて弾性を持った無機塗料を使うことが重要となります。
無機塗料の弱点である「ひび割れしやすい」を克服した究極の無機塗料
私たちは、独自の配合技術で無機成分60%という配合率の高さを保持しながら、柔軟性を保ちひび割れしにくい無機塗料を開発できました。
私たちが開発した無機ハイブリッドチタンガードは、30年もの耐用年数を誇ります。
実際に、私たちは、無機ハイブリットチタンガードの耐久性能について、高温多湿で日射量、海塩粒子など劣化因子が本州の3倍近くある宮古島暴露試験場の実証実験で検証しました。
耐候性が高いラジカル制御塗料でも宮古島で3~4年程度しか持続せず、光沢保持率も10%程度にまで落ちてしまいましたが、無機ハイブリットチタンガードは4年経過しても「チョーキング現象(塗料の合成樹脂が分解されて、表面に白い粉が浮き出した劣化状態のこと)」を起こさず、2010~2019年の10年間経過しても50%もの高い光沢率を保持できました。
先ほども説明したように、宮古島よりも本州の方が3倍近く耐久性が確保できるため、一般的に、無機ハイブリットチタンガードは約30年の耐久性が証明できたことになります。
最後に
今回の記事では、無機塗料の特徴と、使用するメリットとデメリット、無機塗装がおすすめな人、無機塗料の塗装が難しいとされる問題点、従来の弱点「ひび割れしやすい」を克服した無機ハイブリットチタンガードについてご説明しました。
無機塗料に適した外壁の材質に対して無機塗料を用いないと、せっかく長持ちするはずの外壁がすぐに劣化しかねません。
外壁の劣化は建物自体の耐久性にも関わり、早めに対処することが重要です。
ぜひ、建物に頻繁なメンテナンスをしないで済ませたいという方は、無機ハイブリッドチタンガードへの塗り替えがおすすめです。
「無機ハイブリッドチタンガード」は加盟店による責任施工で行います。取り扱いを熟知した全国の腕のある施工店がご相談に伺いますので、ぜひ私たちにご相談ください。
お問い合わせはこちら