30年持つ外壁塗料!?開発者が語る外壁塗装の正しい選び方

国内最高峰の耐久性を誇る特殊チタン無機塗料を使って、30年間美しさを保つ屋根・外壁塗装を提供するPLジャパン株式会社です。

ここ数年の外壁塗料の進化はめざましく、最新の技術を駆使して開発された製品が1〜2年もすれば古くなってしまうというほど日進月歩しています。ここ数年では、樹脂の主成分にシリコンを配合した「シリコン塗料」がもっとも普及していますが、一方で、酸化チタンに特殊コーティングをしてラジカルを発生させない(チョーキングを起こしにくくする)

「ラジカル制御型塗料」や、高価ではありますが耐久性、耐候性、耐薬品性において優れた効果をもつ「フッ素塗料」なども一部で強く支持されております。

しかし、これらとは全く違う技術によって開発された塗料として、最近では「無機塗料」の存在感が増しています。シリコン塗料で10年、フッ素塗料ですら20年とされていた耐用年数が、無機塗料では30年となっており、まさに次世代塗料として大きな注目を集めています。

今回は、このような驚異の無機塗料である『無機ハイブリットチタンガード』を開発したPLジャパンの代表、松川氏に話を伺い、無機塗料の魅力についてふんだんに語ってもらいました。

自分が信じきれる塗料を作りたい

私はもともと一塗装職人でした。ある塗装会社の職人として自身のキャリアをスタートさせましたが、独立を視野に入れて貪欲に短期間で技術を吸収し、30歳の時には塗装会社を立ち上げ独立しました。会社といってもハウスメーカーや大手塗装会社の下請けの仕事がほとんどでした。

おかげさまで仕事は絶えることなくあったのですが、このまま下請けとして続けていたら会社としての成長に限界があると感じたので、35歳の時に元請けになることを決意して、再び新会社を立ち上げました。しかし、「元請けになる」といっても、実際にはどのようにして発注者から直接仕事を依頼されるようになるのかわからず、まずは他社と差別化する必然性を感じたので、あれこれ考えた結果塗料そのものを抜本的に見直そうとなりました。つまり、汎用塗料を使っていても付加価値がつけられないことに気付いたのです。

塗料メーカーをいろいろと調べた結果、独自の塗料開発を行っていた「アステックペイント社」の塗料に魅力を感じ、自社でも扱うために登録店として加盟しました。しかし、当時のアステックペイント社はオーストラリア製の塗料を使っていたので(現在は国内産)、現場で使用するうちに日本の風土に合わないなと感じるようになりました。塗料は自然環境に晒されるため特に耐候性が重要で、その国、その土地の気候や風土に合わせた開発が必要なのです。

とはいえ、一度始めた以上は中途半端に手を引けないので全力で営業し、4年間アステックペイントで売り上げトップを記録することができました。そして、殿堂入りしたタイミングで、意を決して理想の塗料を独自開発することに決めました。これまで塗装職人として、そして塗装会社の経営者として培ってきた知見をフルに生かし、一切の妥協をせずにとことん自分がいいと思うものを作りたいと思ったのです。

自社で開発するということは、「この塗料で大丈夫」と断言して製品を世に出して、もし不具合が出たら全て自分の責任になるということです。当たり前の話ですが、自社製品である以上誰にも責任転嫁できないので、相当な覚悟が必要だと思いました。

運命的な出会いから生まれた耐久性30年

塗料開発をスタートさせたのは、今から十数年前になります。当時無機塗料はまだなく、最高ランクのフッ素を使った塗料を作ろうと思っていました。フッ素について調べてみると、ダイキンさんが取り扱っていることがわかったので、早速問い合わせをしてみました。こちらとしては、材料の提供と技術の提携、あるいは共同開発のような関わりをイメージしていたのですが、ダイキンさんとしては、「フッ素樹脂は提供できるけど塗料は開発してない」とのことでした。そこで、フッ素についての技術がある他の会社を思い切ってダイキンの担当者の方に聞いたところ、「技術もあるし、いい塗料を作っている」と定評のあるKFケミカルという会社を教えていただきました。これが私にとっては運命的な出会いとなりました。

すぐにKFケミカルに連絡を取り、私が作りたい塗料のコンセプトを伝えたところ、「これからはフッ素より無機塗料の時代がくる」ということを教えてもらいました。これが12年前の話です。彼らはすでに宮古島の暴露試験場で無機塗料の研究開発を開始していたのですが、その時すでに衝撃的な研究結果が出始めていました。その結果については割愛しますが、これまで塗装業界に長く身を置いていた私が、これほどの可能性を秘めた塗料に出会ったことはなかったと言ってもいいほど無機塗料は驚きの技術でした。こうして、縁あってKFケミカルと共同開発させてもらうことになったのです。

塗料の開発で私が一番こだわったのが耐候性です。いつまでも艶やかで10年経っても光沢が落ちない夢のような塗料……私はそこにこだわりたいと思いました。塗装後10年経った時に、「こんな艶やかですが、実は10年前の物件なんですよ」と胸を張って言うことができたら、塗装会社としてそれに勝るものがないと信じていたのです。研究開発にかかる費用はそれなりにありましたが、惜しみなく全てのお金を注ぎ込みました。

宮古島暴露試験場の無機塗料は、4年を経過しても艶を保ったままチョーキングも全く起こしていませんでした。暴露試験場は全国にありますが、立地によって自然環境が異なるので試験結果も変わってきます。宮古島の場合は、高温多湿、日射量、海塩粒子など、自然の劣化因子が本州の3倍以上と言われているため、4年問題がなかったということは、本州であれば12年間経過して問題なかったことになります。ちなみに耐候性が高いと言われるラジカル制御塗料でも宮古島では3〜4年しか持ちません。光沢保持率にしても10数パーセントまで落ちてしまいます。そう考えると、無機塗料の試験結果はまさに耐候性の概念を覆すようなものでした。

この結果を得られたタイミングで私は商品化することを決めました。その後も2019年まで10年間宮古島での試験は続けましたが、10年後の光沢保持率に関しても50%も残っていました。これは驚異的な結果で、現在流通している塗料では全く及ばない数値になります。試験結果を踏まえて、製品としてのメーカー保証を通常の3倍の期間である30年とすることに決めました。

商品としては、最高級の『無機ハイブリッドチタンガード』(耐用年数30年)に加え、フッ素塗料『Sグレードライン/ゼニスライン』(耐用年数20〜23年)、無機シリコン『ゼニスシリーズ』(耐用年数15〜17年)の3シリーズのリリースを行いました。

耐用年数30年の秘密

無機ハイブリッドチタンガードが30年もつ理由として、無機の含有量の高さがあります。それぞれの無機の含有量を比較すると、

『無機ハイブリッドチタンガード』…60%(耐用年数30年)

フッ素塗料『Sグレードライン/ゼニスライン』…30%(耐用年数20〜23年)

無機シリコン『ゼニスシリーズ』…15%(耐用年数15〜17年)

となります。

ちなみに、他社の無機塗料は15%程度です。

耐用年数を長くするために、他のメーカーも含有量を大きくすればいいのではと思うかもしれませんが、含有量を増やすと塗料が硬くなり、割れやすくなることによって塗装面にひびが入ります。しかし、弊社には無機の含有量を増やしても割れない特殊技術があり、それによって60%の含有量を可能にしています。

塗料開発者が教える自分に合った塗料の選び方

外壁塗料はアクリル、ウレタン、シリコン、ラジカル制御型、フッ素、無機など、実に多種多様ですが、注意したいことは

・耐候性(湿度、紫外線に強い)

・遮熱性(外気の熱を遮断する)

・低汚染性(汚れにくい)

これら3点になります。

外壁塗装を考える時には、今後のライフプランをよく考えてからどの程度のスペックが必要なのか判断すべきです。塗料選びで大事なことは、「これから何年その家に住みたいのか」なので、仮に10年しか住まないのであれば無機塗料は必要ないと言えますし、30年住むということであれば、長く持つ塗料にした方がいいという判断になります。

『無機ハイブリッドチタンガード』は、ラジカル制御型塗料と比較すると一般の戸建てで30万円ほど金額が上がります。しかし、外壁塗装の費用内訳で、塗料の費用の以上にかかるのは「足場代」「塗装の工賃」です。つまり、30万円の塗料費用の違いよりも、数十年に1回の「足場代」「塗装の工賃」を省略できた方がコストカットに繋がるという計算になります。例えば、耐用年数10〜12年の塗料を30年で2〜3回塗り替えるより、30年持続する塗料を1回塗った方がコストは安くなるということです。

しかしながら、塗装業界は30年のうちに2〜3回塗る必要がある方が仕事につながるので、あえて耐用年数の長い塗料を提案しないこともあります。私はここに疑問を感じ、PLジャパンとしてはお客様にとって何が最善かということを優先して二度と塗りなおさなくていい塗料を提案しています。

外壁塗装でお客様のさらなる満足を追求したい商材をお探しの塗装会社様や工務店様は、外壁塗装の従来の常識を覆す「高耐候」「低汚染」「高遮熱」の『無機ハイブリッドチタンガード』をぜひご検討ください。